BIOS/UEFI設定変更|起動プロセス最適化

PCの起動時間を短縮するためには、Windows 11のスタートアップ設定だけでなく、BIOS/UEFIの設定を見直すことが重要です。
BIOS/UEFIは、PCの基本的なハードウェアを制御するファームウェアであり、起動プロセスに大きな影響を与えます。
設定を見直すことで、不要な起動処理を省略し、より迅速な起動を実現できる可能性があります。
各メーカーによってBIOS/UEFIの設定項目は異なりますが、本記事では、起動プロセスを最適化するためのBIOS/UEFI設定変更について解説していきます。
BIOS/UEFI設定画面へのアクセス
BIOS/UEFI設定画面へのアクセス方法は、PCのメーカーやモデルによって異なります。
一般的には、PC起動直後に特定のキー(Deleteキー、F2キー、F12キーなど)を連打することで設定画面に入れます。
マザーボード、またはPCのメーカーのロゴが表示されている間にキーを押すのが一般的です。

どのキーを押せばBIOS/UEFI設定画面に入れるの?

PCの取扱説明書やメーカーのWebサイトで確認できます。
高速スタートアップ設定の確認と変更
Windows 11には、高速スタートアップと呼ばれる機能があります。
これは、PCのシャットダウン時にシステムの状態を保存し、次回の起動時にそれを読み込むことで、起動時間を短縮する機能です。
高速スタートアップが有効になっていると、通常のシャットダウンとは異なり、完全に電源が切れていない状態になります。
そのため、周辺機器との相性問題や、一部のデバイスドライバが正常に動作しないといった問題が発生する可能性があります。
高速スタートアップの設定を変更するには、以下の手順を実行します。
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「電源オプション」を選択します。
- 「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
- 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外すか、入れるかを選択します。
- 「変更の保存」をクリックします。
起動デバイス順位の見直し
BIOS/UEFIでは、起動デバイスの順位を設定できます。
これは、PCがどのデバイスから起動を試みるかを決定する設定です。
通常は、OSがインストールされているハードディスクやSSDが最優先に設定されていますが、他のデバイス(USBメモリやネットワークなど)が優先されている場合、起動に時間がかかることがあります。
起動デバイスの順位を見直すことで、不要なデバイスからの起動試行を省略し、起動時間を短縮できます。
以下の手順で設定を確認できます。
- BIOS/UEFI設定画面に入ります。
- 「Boot」や「Startup」といった項目を探します。
- 起動デバイスの順位を確認し、OSがインストールされているデバイスが最優先になっていることを確認します。
- 必要に応じて、順位を変更します。
項目 | 内容 |
---|---|
起動デバイス | HDD/SSDなどのOSがインストールされたデバイスを最優先に設定する |
高速スタートアップ | 有効/無効を切り替えて起動速度や安定性を比較する |
セキュアブート | 有効にすると、未署名のOSやブートローダーが起動できなくなるため、セキュリティが向上する。互換性に注意が必要。 |
レガシーUSBサポート | 無効にすると、古いUSBデバイスが認識されなくなる場合があるが、起動時間の短縮につながる可能性がある。 |
ネットワークブート | 無効にすると、ネットワーク経由での起動を試みなくなるため、起動時間の短縮につながる。 |
NumLock状態 | 起動時にNumLockを有効にするか無効にするかを設定する。 |
起動時のロゴ表示 | 有効にすると、起動時にメーカーのロゴが表示される。表示を無効にすることで、起動時間の短縮につながる可能性がある。 |
POST処理 | PC起動時に行われるハードウェアの診断処理。高速化オプションがある場合は有効にすることで、起動時間の短縮につながる可能性がある。 |
BIOS/UEFI設定は、PCの動作に深く関わるため、変更する際は慎重に行う必要があります。
設定を誤ると、PCが起動しなくなるなどの問題が発生する可能性があります。
変更前に現在の設定を記録しておき、問題が発生した場合は元の設定に戻せるようにしておきましょう。