失業保険｜待機期間は7日間？2ヶ月後の給付をいつから受けられるか徹底解説

失業保険の受給は、失業中の生活を支える重要な制度ですが、待機期間や給付開始日など、わかりにくい点も多いのではないでしょうか。

特に「2ヶ月後の給付はいつから？」といった疑問は、多くの方が抱える不安の種です。

失業保険の給付開始日を正確に把握することは、その後の生活設計において非常に重要です。

この記事では、待機期間や給付制限の違い、退職理由が給付開始日に及ぼす影響、ハローワークでの確認の重要性など、給付開始日を確認する上で重要なポイントを徹底解説します。

この記事でわかること

失業保険 給付開始日の確認ポイント

失業保険の給付開始日を正確に把握することは、失業中の生活設計において非常に重要です。

給付開始日は、退職理由やハローワークでの手続きによって異なり、受給資格を得るための条件も存在します。

以下では、給付開始日を確認する上で重要な3つのポイントを解説します。

それぞれの違いを理解し、ご自身の状況に合わせた確認を行いましょう。

待機期間と給付制限の違い

待機期間と給付制限は、どちらも失業保険の受給開始を遅らせる要因ですが、その性質と期間が異なります。

待機期間は、すべての受給者に一律で適用される7日間の期間です。

一方、給付制限は、自己都合退職の場合に適用される期間で、2025年4月以降は原則1ヶ月に短縮されました。

退職理由が給付開始日に及ぼす影響

退職理由によって、失業保険の給付開始日は大きく異なります。

会社都合退職の場合、7日間の待機期間後すぐに給付が開始されますが、自己都合退職の場合は、原則として1ヶ月（2025年3月31日以前の離職は3ヶ月）の給付制限が設けられます。

ただし、特定理由離職者に該当する場合は、給付制限が短縮または免除されることがあります。

項目	会社都合退職	自己都合退職（特定理由離職者を除く）
待機期間	7日間	7日間
給付制限	なし	原則1ヶ月（2025年3月31日以前の離職は3ヶ月）
給付開始時期	待機期間後	給付制限期間後

ハローワークでの確認の重要性

失業保険の給付開始日や受給資格に関する情報は、個々の状況によって異なります。

そのため、ハローワークで自身の状況を詳しく説明し、正確な情報を得ることが重要です。

ハローワークでは、必要な手続きや書類、給付に関する疑問点などを確認することができます。

また、ハローワークの窓口では、専門の相談員が個別の相談に応じてくれます。

確認事項	確認の目的
受給資格の有無	雇用保険の加入期間や退職理由などから、受給資格があるかどうかを確認する。
給付開始日	自身の状況に基づき、正確な給付開始日を確認する。
必要な手続きと書類	手続きに必要な書類や、手続きの流れについて確認する。
給付に関する疑問点	給付金額や給付日数など、給付に関する疑問点を解消する。

ハローワークで確認することで、失業保険に関する不安を解消し、スムーズな受給につなげることができます。

2ヶ月後の給付 いつから？起算日の考え方

失業保険の給付において最も重要なのは、待機期間と給付制限の期間を正しく理解することです。

これらを把握することで、いつから給付が開始されるのか、具体的な起算日を明確にできます。

失業保険の受給開始日を理解するために、7日間の待機期間、自己都合退職と会社都合退職の違い、給付制限期間の有無、そして2ヶ月後の起算日の計算方法について、それぞれ詳しく解説していきます。

7日間の待機期間とは

7日間の待機期間とは、ハローワークに離職票を提出し、求職の申し込みを行った日から発生する、失業保険の給付が開始されるまでの最初の7日間を指します。

この期間は、雇用保険法によって定められたものであり、失業状態にあることの確認と、再就職に向けた準備期間としての意味合いを持ちます。

この期間中は、原則としてアルバイトやパートなどの就労は認められていません。

もし働いてしまうと、その日数分だけ待機期間が延長される可能性があります。

また、この期間は失業保険の給付対象とはなりません。

自己都合退職と会社都合退職の違い

自己都合退職と会社都合退職の違いは、失業保険の給付開始時期に大きく影響します。

会社都合退職の場合、7日間の待機期間が終了すれば、原則としてすぐに失業保険の給付が開始されます。

自己都合退職と会社都合退職の違いをまとめました。

項目	自己都合退職	会社都合退職
給付開始時期	7日間の待機期間 + 給付制限期間（通常3ヶ月、2025年4月以降は1ヶ月）	7日間の待機期間
給付制限期間	あり（通常3ヶ月、2025年4月以降は1ヶ月）	なし
受給要件	離職日以前2年間に、被保険者期間が12ヶ月以上	離職日以前1年間に、被保険者期間が6ヶ月以上
退職理由の判断	労働者の意思による退職（転職、キャリアアップ、家庭の事情など）	会社の倒産、解雇、退職勧奨、給与遅延、ハラスメントなど

自己都合退職の場合、7日間の待機期間に加えて、原則として3ヶ月（2025年4月以降は1ヶ月）の給付制限期間が設けられます。

つまり、給付が開始されるのは、求職の申し込みから2ヶ月後ではなく、実際には更に遅れることになります。

ただし、特定理由離職者に該当する場合や、ハローワークの指示による職業訓練を受講した場合は、給付制限が解除されることもあります。

給付制限期間の有無

給付制限期間とは、自己都合退職の場合に、7日間の待機期間に加えて設けられる、失業保険の給付が制限される期間のことです。

給付制限期間がある場合、失業保険の給付開始が遅れることになります。

給付制限期間の有無で給付開始時期は大きく異なります。

項目	給付制限なし	給付制限あり（自己都合退職）
対象	会社都合退職、特定理由離職者、ハローワークの指示による職業訓練受講	自己都合退職（特定理由離職者や職業訓練受講を除く）
給付開始時期	7日間の待機期間後	7日間の待機期間 + 給付制限期間（通常3ヶ月、2025年4月以降は1ヶ月）
受給要件	離職日以前1年間に、被保険者期間が6ヶ月以上	離職日以前2年間に、被保険者期間が12ヶ月以上

給付制限期間は、原則として3ヶ月ですが、2025年4月からは1ヶ月に短縮される予定です。

ただし、5年間のうち3回以上自己都合で退職している場合は、3ヶ月の給付制限期間が適用されます。

また、給付制限期間中にアルバイトをすると、その日数分だけ給付制限期間が延長されることがあります。

2ヶ月後の起算日の計算方法

2ヶ月後の起算日を計算する上で重要なのは、給付制限期間がいつから始まるのかという点です。

給付制限期間は、7日間の待機期間が満了した日の翌日から起算されます。

たとえば、2024年5月1日にハローワークに求職の申し込みをした場合、7日間の待機期間は5月8日に満了します。

そのため、給付制限期間は5月9日から起算されることになります。

3ヶ月の給付制限期間がある場合、給付が開始されるのは8月9日以降となります。

ただし、2025年4月以降は、給付制限期間が1ヶ月に短縮されるため、給付開始時期は7月9日以降となります。

失業保険の給付開始日を正確に把握するためには、ご自身の退職理由や状況を確認し、ハローワークで詳細な情報を確認することが大切です。

失業保険 受給までの流れと注意点

失業保険を受給するには、ハローワークでの手続きや説明会への参加など、決められたステップを踏む必要があります。

これらの手続きをスムーズに進めるために、全体の流れを把握しておくことが重要です。

ハローワークでの求職申し込み手続き

失業保険の受給を開始するには、ハローワークで求職の申し込みを行う必要があります。

この手続きは、失業状態であることを公的に証明し、求職活動を開始するための第一歩となります。

ハローワークでの求職申し込み手続き:

項目	内容
申し込み場所	全国のハローワーク
必要な持ち物	離職票、マイナンバーカード（または通知カードと身分証明書）、写真2枚、印鑑、預金通帳など
手続きの内容	求職情報の登録、雇用保険受給資格の確認
注意点	離職理由や職務経歴などを正確に申告する

雇用保険受給説明会への参加

雇用保険受給説明会では、失業保険の受給に関する重要な情報や注意点が説明されます。

説明会への参加は、受給資格を得るための必須条件であり、不正受給を防ぐためにも重要な機会です。

雇用保険受給説明会への参加:

項目	内容
開催場所	ハローワーク
参加方法	ハローワークから指定された日時・場所に参加
説明会の内容	受給資格、受給額、求職活動の義務、不正受給に関する注意点
注意点	指定された日時に必ず参加する、説明内容を理解し、不明な点は質問する

受給資格決定後の流れ

受給資格が決定した後は、原則として4週間に一度、ハローワークで失業の認定を受ける必要があります。

失業の認定を受けることで、失業状態が継続していることが確認され、失業保険の給付が継続されます。

受給資格決定後の流れ:

項目	内容
失業認定	原則4週間に1度、ハローワークで失業状態であることを申告
求職活動の実績報告	失業認定の際に、求職活動の実績を報告
失業保険の給付	失業認定後、指定された口座に失業保険が振り込まれる
注意点	求職活動を怠ると、失業保険の給付が停止される

待機期間中のアルバイトについて

失業保険の受給には7日間の待機期間がありますが、待機期間中にアルバイトをすると、その日数分だけ待機期間が延長される可能性があります。

待機期間中は、原則として収入を得ることは避けるべきです。

待機期間中のアルバイト:

項目	内容
アルバイトの制限	待機期間中は、原則としてアルバイトは避ける
待機期間の延長	待機期間中にアルバイトをした場合、その日数分だけ待機期間が延長される可能性がある
例外	待機期間中でも、短時間・少額のアルバイトであれば、ハローワークに申告することで認められる場合もある
注意点	アルバイトをする場合は、事前にハローワークに相談し、指示を受ける

不正受給にならないために

失業保険の不正受給は、意図的であるか否かに関わらず、厳しく罰せられます。

不正受給が発覚した場合、受給した失業保険の返還だけでなく、ペナルティが課されることもあります。

不正受給防止:

項目	内容
不正受給の定義	虚偽の申告、収入の隠蔽、就職の事実の隠蔽など
不正受給のペナルティ	受給額の返還、ペナルティの支払い、刑事告訴など
注意点	不明な点があれば、ハローワークに相談する

失業保険の受給は、生活を支える上で重要な制度ですが、手続きやルールを正しく理解しておくことが不可欠です。

不明な点があれば、ハローワークに相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

失業保険 おすすめの相談窓口

失業保険の受給に関してどこに相談すれば良いか迷っているなら、目的に合わせた相談窓口を選ぶことが重要です。

ハローワークだけでなく、労働基準監督署や弁護士など、状況に応じて適切な相談先を強調します。

ハローワーク

ハローワークは、雇用保険や失業給付に関する相談窓口として最も一般的な存在です。

全国各地に設置されており、失業保険の手続きや求職活動の支援など、幅広いサービスを提供しています。

ハローワークでは、失業保険の受給資格や給付額、手続きの流れなどについて、個別の状況に応じたアドバイスを受けることができます。

労働基準監督署

労働基準監督署は、労働条件や雇用に関する問題を取り扱う行政機関です。

不当解雇や賃金未払いなど、会社とのトラブルが原因で失業した場合に相談できます。

労働基準監督署に相談することで、違法な労働条件の是正や、会社に対する指導を求めることができます。

弁護士・社会保険労務士

弁護士や社会保険労務士は、法律や社会保険の専門家です。

失業保険に関する専門的なアドバイスや、会社との交渉などを依頼することができます。

弁護士や社会保険労務士に相談することで、複雑な手続きや法的な問題を解決することができます。

地域の無料相談窓口

各自治体では、市民向けの無料相談窓口を設けています。

弁護士や社会保険労務士などの専門家が、法律や税金、生活に関する相談に応じています。

地域の無料相談窓口を利用することで、気軽に専門家のアドバイスを受けることができます。

失業保険 疑問を解消し、スムーズな受給へ

失業保険の受給には、申請書類の準備からハローワークでの手続きまで、いくつかのステップがあります。

スムーズな受給のためには、これらのステップを理解し、必要な準備を確実に行うことが重要です。

この記事では、申請に必要な書類、持ち物、ハローワークでの手続きの流れ、そして疑問が生じた際の問い合わせ先をまとめました。

これらの情報を参考に、失業保険の受給に向けて、準備を進めていきましょう。

申請書類の準備

失業保険の申請には、雇用保険被保険者離職票（離職票-1、離職票-2）が必須です。

離職票は、退職後、会社から発行されます。

離職票以外にも、本人確認書類や印鑑などが必要になります。

ハローワークのウェブサイトや窓口で配布されている申請書も事前に準備しておくと、手続きがスムーズに進みます。

必要な持ち物

ハローワークで手続きを行う際には、本人確認書類、印鑑、預金通帳など、いくつかの持ち物が必要です。

持ち物	詳細
雇用保険被保険者離職票（離職票-1、離職票-2）	退職した会社から発行される書類。
個人番号確認書類	マイナンバーカード、通知カード、個人番号が記載された住民票のいずれか。
身元確認書類	運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、パスポートのいずれか。
印鑑	シャチハタは不可。
預金通帳またはキャッシュカード	本人名義のもの。一部指定できない金融機関があるので、事前にハローワークに確認が必要。
証明写真	2枚（原則として、最近3ヶ月以内に撮影された、縦3cm×横2.5cmのもの）。
住民票	住所・年齢を確認するために必要な場合がある。

必要な持ち物は、ハローワークによって異なる場合があります。

事前にハローワークのウェブサイトで確認するか、電話で問い合わせることをおすすめします。

ハローワークでの手続きの流れ

ハローワークでは、求職の申し込みを行った後、雇用保険の受給資格決定手続きを行います。

問い合わせ先一覧

失業保険に関する疑問や不明な点がある場合は、ハローワークや厚生労働省の相談窓口に問い合わせることが可能です。

問い合わせ先	連絡先	備考
ハローワーク	全国のハローワーク一覧は厚生労働省のウェブサイトで確認できます。	地域のハローワークの連絡先や所在地を確認できます。
厚生労働省	03-5253-1111（代表）	失業保険制度に関する一般的な質問に対応しています。
労働相談ホットライン	0120-811-610	労働問題に関する相談窓口です。

失業保険に関する情報は、頻繁に更新される可能性があります。

最新の情報は、必ずハローワークや厚生労働省のウェブサイトで確認するようにしましょう。

よくある質問（FAQ）

失業保険の受給条件は何ですか？

失業保険を受給するには、雇用保険への加入期間や離職理由などの条件を満たす必要があります。

具体的には、離職日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あること、働く意思と能力があること、求職活動を行っていることなどが挙げられます。

詳細な条件はハローワークで確認できます。

待機期間中にアルバイトをすると、給付開始は遅れますか？

原則として、待機期間中にアルバイトをすると、その日数分だけ待機期間が延長される可能性があります。

待機期間中は失業状態にあることが前提となるため、収入を得ることは避けるべきです。

アルバイトをする場合は、事前にハローワークに相談しましょう。

自己都合退職の場合、給付制限は必ず付きますか？

自己都合退職の場合、原則として給付制限が付きますが、特定理由離職者に該当する場合は給付制限が短縮または免除されることがあります。

特定理由離職者とは、病気やケガ、家族の介護などのやむを得ない理由で退職した人のことです。

2ヶ月後の給付開始日は、どのように計算すれば良いですか？

2ヶ月後の起算日を計算するには、まず7日間の待機期間が満了する日を把握します。

待機期間満了日の翌日から給付制限期間が開始されるため、その日から2ヶ月後が給付開始日となります。

ただし、2025年4月以降は給付制限期間が1ヶ月に短縮される予定です。

ハローワーク以外に、失業保険について相談できる窓口はありますか？

ハローワーク以外にも、労働基準監督署や弁護士、社会保険労務士などの専門家に相談できます。

労働基準監督署は、会社都合による解雇や賃金未払いなどの問題を取り扱っています。

弁護士や社会保険労務士は、法律や社会保険に関する専門的なアドバイスを提供しています。

失業保険の申請に必要な書類は何ですか？

失業保険の申請には、雇用保険被保険者離職票（離職票-1、離職票-2）、マイナンバーカード（または通知カードと身分証明書）、写真、印鑑、預金通帳などが必要です。

詳細な持ち物はハローワークによって異なる場合があるため、事前に確認しましょう。

まとめ

この記事では、失業保険の給付開始日を正確に把握することの重要性を解説しました。

給付開始日は、失業中の生活設計を大きく左右するため、ご自身の状況に合わせてしっかりと確認することが大切です。

失業保険の受給には、さまざまな条件や手続きが必要です。

不明な点があれば、ハローワークに相談し、スムーズな受給につなげましょう。