失業保険｜何ヶ月もらえる？受給期間を徹底解説

退職後の生活を支える失業保険ですが、一体いつまで、どれくらいもらえるのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

雇用保険の加入状況や離職理由によって、給付期間は大きく変わるため、正確な情報を把握しておくことが大切です。

この記事では、失業保険の給付期間について、雇用保険の加入状況や離職理由別に徹底解説します。

ご自身の状況に合わせた給付期間を知ることで、安心して再就職活動に取り組めるはずです。

この記事でわかること

失業保険、給付期間の基本

失業保険の給付期間は、雇用保険の加入状況と離職理由によって大きく異なります。

加入期間が長いほど、また会社都合による離職であるほど、給付期間が長くなる傾向にあります。

失業保険の給付期間を理解するためには、雇用保険加入状況と離職理由による違いを知ることが重要です。

以下で詳しく解説します。

雇用保険加入状況による違い

雇用保険の加入期間は、失業保険の給付期間を決定する重要な要素の一つです。

加入期間が長いほど、給付期間も長くなるのが一般的です。

雇用保険加入期間	給付期間
1年未満	90日
1年以上5年未満	90日～150日（離職理由や年齢による）
5年以上10年未満	120日～240日（離職理由や年齢による）
10年以上20年未満	180日～270日（離職理由や年齢による）
20年以上	240日～330日（離職理由や年齢による）

加入期間が長ければ、万が一の失業時にも安心して再就職活動に専念できます。

離職理由による違い

離職理由もまた、失業保険の給付期間に影響を与えます。

一般的に、会社都合による離職の方が自己都合による離職よりも給付期間が長く設定されています。

離職理由	給付期間
会社都合退職	90日～330日（年齢や加入期間による）
自己都合退職	90日～150日（加入期間による）

ご自身の離職理由がどちらに該当するか確認し、適切な給付期間を把握することが重要です。

失業保険給付期間の種類

失業保険の給付期間は、離職理由によって大きく異なります。

ご自身の状況に合った給付期間を把握することが重要です。

以下では、自己都合退職、会社都合退職、特定理由離職者の場合に分けて、給付期間について解説します。

各ケースにおける詳細な情報は、該当の見出しを強調して確認してください。

自己都合退職の場合

自己都合退職の場合、給付日数は雇用保険の加入期間によって変動します。

原則として、離職理由が自己都合である場合、給付制限が2ヶ月間発生します。

この期間中は失業保険を受け取ることができません。

雇用保険加入期間	給付日数
10年未満	90日
10年以上20年未満	120日
20年以上	150日

会社都合退職の場合

会社都合退職の場合、年齢と雇用保険の加入期間によって給付日数が異なります。

倒産や解雇など、会社側の都合で離職せざるを得なかった場合は、自己都合退職よりも手厚い給付が受けられます。

年齢	雇用保険加入期間1年未満	1年以上5年未満	5年以上10年未満	10年以上20年未満	20年以上
30歳未満	90日	90日	120日	180日	–
30歳以上35歳未満	90日	120日	180日	210日	240日
35歳以上45歳未満	90日	150日	180日	240日	270日
45歳以上60歳未満	90日	180日	240日	270日	330日
60歳以上65歳未満	90日	150日	180日	210日	240日

特定理由離職者の場合

特定理由離職者とは、期間満了による雇止めや、病気や怪我、家族の介護などのやむを得ない理由で離職した人を指します。

特定理由離職者に該当する場合、会社都合退職と同様に、給付日数が優遇される場合があります。

特定理由離職者の給付日数も、会社都合退職と同様に、年齢と雇用保険の加入期間によって決定されます。

詳細な給付日数については、上記の会社都合退職の場合の表を参考にしてください。

失業保険の給付日数、年齢と加入期間で確認

失業保険の給付日数は、年齢と雇用保険の加入期間によって大きく変動します。

ご自身の状況を正確に把握することで、今後の求職活動や生活設計に役立てることが可能です。

以下では、年齢別の給付日数について詳しく解説していきます。

30歳未満の給付日数

30歳未満の方が失業保険を受給する場合、会社都合退職と自己都合退職で給付日数に大きな差が生じることがあります。

会社都合退職の場合、雇用保険の加入期間に応じて給付日数が決定され、自己都合退職の場合は、加入期間が短いと給付日数も短くなる傾向があります。

雇用保険の被保険者期間	会社都合退職	自己都合退職
1年未満	90日	—
1年以上5年未満	90日	—
5年以上10年未満	120日	—
10年以上20年未満	180日	—
20年以上	—	–
10年未満	—	90日
10年以上20年未満	—	120日
20年以上	—	150日

30歳以上45歳未満の給付日数

30歳以上45歳未満の方が失業保険を受給する場合、雇用保険の加入期間が長ければ長いほど、給付日数が増える傾向にあります。

特に会社都合退職の場合、加入期間が10年以上あると、200日以上の給付を受けられる可能性もあります。

雇用保険の被保険者期間	会社都合退職	自己都合退職
1年未満	90日	—
1年以上5年未満	120日	—
5年以上10年未満	180日	—
10年以上20年未満	210日	—
20年以上	240日	—
10年未満	—	90日
10年以上20年未満	—	120日
20年以上	—	150日

45歳以上60歳未満の給付日数

45歳以上60歳未満の方が失業保険を受給する場合、他の年齢層と比較して、最も長い給付日数を受けられる可能性があります。

長年の雇用保険加入が、失業後の生活を支える上で大きな助けとなるでしょう。

雇用保険の被保険者期間	会社都合退職	自己都合退職
1年未満	90日	—
1年以上5年未満	180日	—
5年以上10年未満	240日	—
10年以上20年未満	270日	—
20年以上	330日	—
10年未満	—	90日
10年以上20年未満	—	120日
20年以上	—	150日

失業保険の受給期間延長という制度

失業保険の受給期間延長は、病気やケガなどで求職活動ができない場合に、受給期間を延長できる制度です。

この制度を利用することで、失業保険の給付を最大限に活用し、安心して再就職を目指せます。

受給期間延長の条件と手続きについて、詳しく解説していきます。

条件と手続きを理解することで、いざという時にスムーズに申請できます。

受給期間延長の条件

受給期間の延長が認められるのは、30日以上働くことができない状態にある場合です。

受給期間延長が可能な理由として、病気やケガ、妊娠、出産、育児などが挙げられます。

これらの理由により、求職活動が困難な状況にある方が対象となります。

受給期間延長の手続き

受給期間延長の手続きは、原則として職業に就くことができなくなった日の翌日以降に行う必要があります。

手続きには、以下の書類が必要です。

書類名	備考
雇用保険受給資格者証	ハローワークで交付されたもの
受給期間延長申請書	ハローワークで入手可能
延長理由を証明する書類	医師の診断書、母子手帳など

これらの書類を準備し、住所地を管轄するハローワークで手続きを行います。

よくある質問（FAQ）

失業保険は何ヶ月もらえる？

失業保険の給付期間は、雇用保険の加入状況と離職理由によって異なります。

加入期間が長いほど、また会社都合による離職であるほど、給付期間が長くなる傾向があります。

雇用保険の加入期間が短いと、失業保険の給付期間も短くなる？

はい、雇用保険の加入期間が短いと、失業保険の給付期間も短くなる傾向があります。

加入期間が1年未満の場合は、90日間の給付となる場合があります。

自己都合退職の場合、失業保険はいつから支給される？

自己都合退職の場合、受給資格決定日から7日間の待機期間と、原則として2ヶ月間の給付制限があります。

そのため、実際に失業保険が支給されるのは、求職の申し込みから約2ヶ月後となります。

会社都合退職の場合、失業保険の給付日数はどれくらい長くなる？

会社都合退職の場合、年齢と雇用保険の加入期間によって給付日数が異なりますが、自己都合退職よりも手厚い給付を受けられるようになっています。

例えば、45歳以上60歳未満の方で、雇用保険の加入期間が20年以上の場合、最大で330日間の給付を受けられる可能性があります。

病気やケガで求職活動ができない場合、失業保険の受給期間を延長できる？

はい、病気やケガなどで30日以上働くことができない状態にある場合、失業保険の受給期間を延長できる制度があります。

この制度を利用することで、安心して療養に専念し、体調が回復してから再就職活動を始めることができます。

失業保険の受給期間延長の手続きはどのようにすればいい？

受給期間延長の手続きは、原則として職業に就くことができなくなった日の翌日以降に行う必要があります。

ハローワークで雇用保険受給資格者証、受給期間延長申請書、延長理由を証明する書類（医師の診断書など）を提出して手続きを行います。

まとめ

この記事では、失業保険の給付期間は雇用保険の加入状況と離職理由によって大きく異なるという点について解説しました。

ご自身の状況を把握し、適切な給付期間を知ることが大切です。

失業保険についてより詳しく知りたい場合は、ハローワークに相談して、ご自身の状況に合わせたアドバイスを受けてみましょう。