退職金|確定申告は必要?確定申告しないと損するケースとは

退職金は長年の勤務に対する企業からの感謝の気持ちが込められた大切なものですが、確定申告が必要かどうか、また、確定申告をすることで得をするのかどうか、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

確定申告の要否は、退職金の受け取り方やその後の状況によって異なってきます。

この記事では、退職金の確定申告について、確定申告が不要なケースと確定申告をした方が良いケースを解説します。

さらに、確定申告の手続きやe-Taxでの申告手順、よくある質問についてもまとめました。

この記事を読むことで、退職後の確定申告に関する疑問を解消し、スムーズな手続きを進めることができるでしょう。

退職金の確定申告って、なんだか難しそう…

この記事を読めば、退職金の確定申告について理解を深められます。

この記事でわかること

目次

退職金、確定申告しないと損?確定申告の要否

退職金は、長年の勤務に対する企業からの感謝の気持ちが込められた大切なものです。

しかし、退職金を受け取った後、確定申告が必要かどうか、また、確定申告をすることで得をするのかどうか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

確定申告の要否は、退職金の受け取り方やその後の状況によって異なります。

ここでは、確定申告が不要なケースと、確定申告をした方が良いケースについて解説します。

ご自身の状況と照らし合わせて、確定申告が必要かどうかを確認してみましょう

確定申告が不要なケース

退職金は原則として、確定申告は不要です。

「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出している場合、源泉徴収によって税金が精算されるからです。

確定申告した方が良いケース

確定申告は原則不要と説明しましたが、確定申告をした方が良いケースも存在します。

確定申告を行うことで、税金の還付を受けられる場合があるからです。

退職金の確定申告、3つのケース別の手続き

退職金の確定申告は、ケースに応じて手続きが異なります

そこで、勤務先で手続きした場合、年の途中で退職した場合、申告書を提出しなかった場合の3つのケースについて、確定申告の手続きを説明します。

ご自身の状況に合わせて、該当するケースを確認してください。

勤務先に申告書を提出した場合

「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出した場合、原則として確定申告は不要です。

なぜなら、退職金は源泉徴収で課税関係が終了するからです。

ただし、申告書に誤りがあった場合や、他の所得と合わせて確定申告をした方が有利な場合は、確定申告が必要になります。

申告書を提出したのに確定申告が必要になるケースってあるの?

申告書の内容に誤りがあった場合や、医療費控除など他の控除を受けたい場合は確定申告が必要になります。

年の途中で退職した場合

年の途中で退職した場合でも、「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出していれば、原則として確定申告は不要です。

しかし、年の途中で退職したことで、他の所得が少なくなり、源泉徴収された所得税が過払いになっている可能性があります。

この場合は、確定申告をすることで税金が還付されることがあります。

年の途中で退職した場合は、必ず確定申告をした方がいいの?

確定申告をすることで税金が還付される可能性がありますが、必ずしも確定申告をした方が良いとは限りません。ご自身の状況に合わせて検討しましょう。

申告書を提出しなかった場合

「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出しなかった場合、退職金から一律20.42%の所得税および復興特別所得税が源泉徴収されます。

この場合、確定申告をすることで正確な税額を計算し、過払い分の税金が還付されます。

また、申告書を提出しなかった場合は、退職所得控除が適用されないため、確定申告は必須と言えます。

確定申告でおすすめ、e-Taxでの申告手順

退職後の確定申告をスムーズに行うためには、e-Taxの利用がおすすめです。

e-Taxを利用することで、自宅から手軽に確定申告の手続きを進めることができ、時間や場所にとらわれずに申告を完了できます。

e-Taxのメリット

e-Taxを利用することで、確定申告の準備から提出までをオンラインで完結できます。

紙の書類を準備したり、税務署に出向いたりする手間が省け、時間を有効活用できます。

事前準備(マイナンバーカードなど)

e-Taxを利用するためには、マイナンバーカードまたは税務署で発行されるID・パスワードが必要です。

これらの準備を行うことで、e-Taxの利用が可能となり、スムーズな確定申告が実現します。

実際の申告手順

e-Taxを利用した確定申告は、国税庁の確定申告書作成コーナーから手続きを行うことで完了します。

画面の案内に従って必要事項を入力し、電子署名を行って送信することで、確定申告が完了します。

よくある質問(FAQ)

退職金の確定申告はどのような人が不要ですか?

勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合や、退職金以外の所得が基礎控除額以下である場合は、確定申告は原則として不要です。

退職金の確定申告をした方が良いケースはありますか?

年の途中で退職して年末調整を受けていない場合、医療費控除などの所得控除を受けたい場合、「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった場合などは、確定申告をした方が税金の還付を受けられる可能性があります。

勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合でも確定申告が必要になることはありますか?

申告書の内容に誤りがあった場合や、医療費控除など他の控除を受けたい場合は確定申告が必要になることがあります。

年の途中で退職した場合、確定申告は必ずした方が良いですか?

確定申告をすることで税金が還付される可能性がありますが、ご自身の状況に合わせて確定申告を検討しましょう。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出しなかった場合、確定申告はどうなりますか?

申告書を提出しなかった場合、退職金から一律20.42%の所得税等が源泉徴収されます。

確定申告をすることで正しい税額を計算し、過払い分の税金を取り戻すことが可能です。

e-Taxを利用するメリットは何ですか?

e-Taxを利用すると、確定申告の準備から提出までをオンラインで完結できるため、税務署への移動や待ち時間が不要になります。

一部の添付書類の提出が省略できる点や、税務署窓口での申告よりも還付金が早く振り込まれる傾向がある点もメリットです。

まとめ

この記事では、退職金の確定申告について、確定申告が不要なケースと確定申告をした方が良いケースを解説しました。

この記事を参考に、退職後の確定申告に関する疑問を解消し、スムーズな手続きを進めてみましょう。

目次