【正社員】退職金なしは違法?確認すべきポイントと対処法

退職金制度がない企業に勤めている場合、違法となるケースとならないケースがあることをご存知でしょうか?退職金制度は法律で義務付けられていないため、一概に違法とは言えません。

この記事では、退職金なしが違法となるケース、確認すべきポイント、相談窓口について解説します。

退職金制度について正しく理解し、将来に備えましょう。

正社員なのに退職金がない場合、泣き寝入りするしかないのでしょうか?

いいえ、まずはご自身の雇用契約書や就業規則を確認し、然るべき相談窓口に相談しましょう。

この記事でわかること

目次

退職金なしは違法とは限らない理由

退職金制度がないからといって、必ずしも違法とは言い切れません

退職金は法律で義務付けられた制度ではないからです。

法的義務と退職金制度

退職金制度は、法律で義務付けられているものではありません

そのため、退職金制度を設けるかどうかは、企業の判断に委ねられています。

しかし、就業規則や雇用契約書に退職金に関する規定がある場合は、企業はそれに従う必要があります。

退職金制度がない会社で働くことは違法ではないんですね。

就業規則と雇用契約の重要性

就業規則や雇用契約書は、労働条件を明確にするための重要な書類です。

退職金に関する規定も含まれている場合があり、従業員はこれらの書類をしっかりと確認する必要があります。

退職金制度の有無や支給条件などが記載されているため、後々のトラブルを避けるためにも、入社時や制度変更時には必ず確認しましょう。

代替措置の有無が判断材料に

退職金制度がない代わりに、給与や賞与に上乗せするなどの代替措置が取られている場合もあります。

この場合、上乗せ額が社会通念上、妥当な金額であるかどうかが判断のポイントとなります。

例えば、退職金制度がある企業と同程度の給与水準であるか、あるいは退職金に相当する金額が上乗せされているかなどを確認しましょう。

退職金なしが違法となるケース

退職金制度がないこと自体は違法ではありませんが、就業規則や雇用契約の内容によっては違法となるケースがあります。

どのような場合に違法となるのか、確認していきましょう。

就業規則の記載と不払い

就業規則に退職金制度について記載があるにもかかわらず、実際には退職金が支払われない場合、労働契約法違反となる可能性があります。

企業は就業規則を守る義務があり、従業員は就業規則に基づいて権利を主張できるからです。

就業規則に退職金制度があると記載されているのに、退職金が支払われない場合はどうすれば良いですか?

まずは企業に確認し、それでも解決しない場合は弁護士や労働基準監督署に相談しましょう。

事前説明の有無

退職金制度がないことを従業員に事前に説明していなかった場合も、労働契約法違反となる可能性があります。

労働条件は雇用契約の重要な要素であり、企業は従業員に対して明確な説明責任を負うからです。

給与上乗せ額の妥当性

退職金制度がない代わりに給与や賞与に上乗せする場合、その上乗せ額が退職金に相当する額として妥当かどうかが判断されます。

上乗せ額が著しく低い場合、退職金制度を設けていないことの合理的な理由として認められない可能性があるからです。

退職金に関する確認事項と相談先

退職金について確認することは、将来の生活設計を左右する重要な要素です。

なぜなら、退職金の有無や金額によって、老後の生活水準が大きく変わる可能性があるからです。

以下では、雇用契約書と就業規則の確認方法、弁護士や労働基準監督署への相談について解説します。

これらの情報を参考に、ご自身の状況を把握し、適切な行動を取りましょう。

雇用契約書と就業規則の確認方法

雇用契約書と就業規則は、退職金制度の有無や支給条件を確認するための最も重要な書類です。

なぜなら、これらの書類には、企業と従業員の間の労働条件が詳細に記載されているからです。

以下の手順で確認を進めてください。

雇用契約書や就業規則に退職金に関する記載がない場合でも、諦めずに企業に確認することが重要です。

なぜなら、退職金制度が口頭で説明されていたり、別途規定が存在したりする可能性があるからです。

退職金制度について、書面での確認は必須ですか?

退職金制度に関する書面での確認は、後々のトラブルを避けるために非常に重要です。

弁護士への相談

弁護士は、法律の専門家として、退職金に関する様々な疑問やトラブルに対応してくれます。

なぜなら、個々の状況に応じて、法律的な観点から適切なアドバイスやサポートを提供してくれるからです。

弁護士に相談することで、以下のようなメリットが得られます。

弁護士に相談する際には、事前に相談内容を整理し、関連書類(雇用契約書、就業規則、給与明細など)を準備しておきましょう。

なぜなら、弁護士は、これらの情報に基づいて、より具体的で的確なアドバイスを提供できるからです。

労働基準監督署への相談

労働基準監督署は、労働者の権利を守るための行政機関です。

なぜなら、企業が労働基準法などの労働関係法令を遵守しているかを監督し、違反行為に対して指導や是正勧告を行うからです。

退職金に関する相談も、労働基準監督署の業務範囲に含まれています。

労働基準監督署に相談する際には、相談内容を具体的に説明し、証拠となる資料(雇用契約書、就業規則、給与明細など)を提出しましょう。

なぜなら、労働基準監督署は、これらの情報に基づいて、企業への指導や是正勧告を行う必要があるからです。

退職金に関する疑問や不安がある場合は、1人で悩まずに、専門機関に相談することが大切です。

なぜなら、専門家のアドバイスを受けることで、ご自身の権利を守り、適切な解決策を見つけることができるからです。

よくある質問(FAQ)

退職金制度がない会社で働くことは違法ですか?

いいえ、退職金制度がないこと自体は違法ではありません。

法律で退職金制度を設けることが義務付けられていないため、企業の判断に委ねられています。

ただし、就業規則や雇用契約書に退職金に関する規定がある場合は、企業はその規定に従う必要があります。

就業規則に退職金制度があると記載されているのに、退職金が支払われない場合はどうすれば良いですか?

まずは企業に退職金が支払われない理由を確認してください。

就業規則に退職金制度の記載があるにもかかわらず支払われない場合は、労働契約法違反となる可能性があります。

企業に確認しても解決しない場合は、弁護士や労働基準監督署に相談しましょう。

退職金制度について、書面での確認は必須ですか?

はい、退職金制度に関する書面での確認は、後々のトラブルを避けるために非常に重要です。

雇用契約書や就業規則に退職金制度の有無や支給条件が明記されているかを確認し、不明な点があれば企業に質問しましょう。

書面での確認を怠ると、退職時に予期せぬ不利益を被る可能性があります。

退職金制度がない代わりに給与に上乗せされている場合、何を確認すれば良いですか?

給与に上乗せされている金額が、退職金に相当する額として妥当かどうかを確認することが重要です。

退職金制度がある企業と同程度の給与水準であるか、あるいは退職金に相当する金額が上乗せされているかなどを確認しましょう。

上乗せ額が著しく低い場合は、企業に説明を求めるか、専門機関に相談することを検討してください。

労働基準監督署にはどのような相談ができますか?

労働基準監督署には、企業が労働基準法などの労働関係法令に違反している疑いがある場合や、法令違反を是正しない場合に相談できます。

退職金が支払われない、事前に説明がないなど、労働条件に関する問題について相談できます。

退職金について相談できる窓口はありますか?

退職金に関する疑問や不安がある場合は、弁護士や労働基準監督署などの専門機関に相談できます。

弁護士は法律的な観点からアドバイスやサポートを提供し、労働基準監督署は企業が労働関係法令を遵守しているかを監督します。

ご自身の状況に合わせて適切な相談先を選びましょう。

まとめ

この記事では、退職金制度がない場合に違法となるケースとならないケースがあることを解説しました。

就業規則や雇用契約書に退職金に関する規定があるにもかかわらず、支払われない場合は違法となる可能性があります

退職金に関する疑問や不安がある場合は、専門機関に相談し、将来に備えましょう。

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