再就職手当｜自己都合でも受給可能？条件・計算・申請方法を解説

早期の再就職を経済的にサポートする再就職手当は、自己都合退職でも受給できる可能性があります。

「自分は対象になるのか」「申請方法がわからない」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

受給条件や申請方法を理解することで、スムーズな再就職につなげられます。

再就職手当は、早期に再就職した方に、失業手当の支給残日数に応じて支給される手当です。

自己都合退職の場合でも、7日間の待機期間満了や、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っているなどの条件を満たせば、受給できる可能性があります。

条件をしっかり確認して、申請を行いましょう。

この記事でわかること

再就職手当｜自己都合でも受給可能？条件・計算・申請方法を解説

早期の再就職を経済的に支援する再就職手当は、自己都合退職でも受給できる可能性があります。

受給条件や申請方法を理解することで、スムーズな再就職を実現できます。

この見出しでは、自己都合退職でも再就職手当を受給できるか、受給のための条件、早期の再就職を経済的に支援することについて解説します。

各見出しの詳細は以下のとおりです。

自己都合退職と再就職手当受給の可能性

自己都合退職でも、再就職手当を受給できる可能性があります。

雇用保険は、失業者の生活を支え、早期の再就職を促進するための制度であるためです。

自己都合でも再就職手当は受給可能

自己都合で退職した場合でも、再就職手当を受給するための条件を満たせば、手当を受け取ることが可能です。

受給にはいくつかの条件があり、それらをクリアする必要があります。

受給には条件がある

再就職手当を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。

早期の再就職を経済的に支援

再就職手当は、早期の再就職を経済的に支援する制度です。

失業期間が長引くと生活費の不安が増大しますが、再就職手当を活用することで、経済的な負担を軽減できます。

再就職手当受給のための7要件

再就職手当を受け取るためには、7つの重要な要件をすべて満たす必要があります。

これらの要件を確実にクリアすることで、自己都合退職でも再就職手当の受給資格を得ることが可能です。

再就職手当の受給には細かな条件が設定されています。

これらの条件をひとつずつ確認し、受給資格があるかどうかを判断することが大切です。

特に、支給残日数や過去の受給歴などが重要となるため、該当箇所を重点的に確認しましょう。

7日間の待機期間満了

再就職手当を受給するためには、ハローワークに求職の申し込みをした後、7日間の待機期間を満了している必要があります。

この待機期間は、雇用保険の受給資格を確認するために設けられており、この期間中は原則として仕事に就くことはできません。

7日間の待機期間は、受給資格者が本当に再就職を希望しているかを確認するための期間です。

この期間中にアルバイトや内職などを行うと、再就職の意思がないとみなされる可能性があります。

したがって、待機期間中は求職活動に専念することが重要です。

支給残日数1/3以上

再就職手当の支給を受けるためには、再就職した日の前日時点で、失業手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っている必要があります。

これは、早期に再就職した場合に、残りの失業手当の一部を再就職手当として支給することで、再就職を促進する目的があります。

支給残日数の計算は、ハローワークで確認することができます。

例えば、所定給付日数が90日の場合、30日以上の日数が残っていれば、この要件を満たすことになります。

支給残日数が少ない場合は、再就職手当の受給額も少なくなるため、注意が必要です。

1年を超え雇用見込み

再就職手当の受給要件として、再就職先で1年を超えて勤務することが確実である必要があります。

これは、短期的な雇用ではなく、安定した雇用に就くことを奨励するための条件です。

1年を超えて勤務する見込みがあるかどうかは、雇用契約の内容や企業の雇用状況などから判断されます。

試用期間がある場合でも、その期間を含めて1年を超える雇用が見込まれれば、この要件を満たすことになります。

離職理由と再就職先の関係性

再就職手当を受給するためには、再就職先が離職前の会社と資本関係や人事面で密接な関係がないことが求められます。

これは、再就職手当が早期の再就職を支援するための制度であるため、実質的に同じ会社に戻るようなケースを防ぐための措置です。

具体的には、以下のケースが該当します。

関係性	詳細
資本関係	再就職先の企業が、離職前の企業の関連会社である場合
人事面	再就職先の役員や従業員が、離職前の企業の役員や従業員と密接な関係がある場合

これらの関係がある場合、再就職手当の受給資格が得られない可能性があります。

過去3年以内の受給歴なし

再就職手当は、過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給していない場合に限り、受給することができます。

これは、再就職手当の支給が一定期間に一度に限られることを意味します。

この条件は、雇用保険制度の公平性を保つために設けられています。

過去3年以内に再就職手当を受給した場合、次回の受給資格を得るためには、3年間の期間を空ける必要があります。

ハローワーク等の紹介

再就職手当の受給には、原則としてハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって再就職が決まる必要があります。

これは、ハローワークなどが積極的に求職活動を支援した結果としての再就職を評価し、手当を支給する趣旨に基づいています。

ただし、自己都合退職の場合は、ハローワークの紹介がなくても受給できるケースがあります。

この場合、求職活動支援の対象から外れるため、一定の条件を満たす必要があります。

受給資格決定前の内定

再就職手当の受給要件として、受給資格決定日（最初にハローワークで求職の申し込みをした日）以前に、再就職先が内定していないことが必要です。

これは、再就職手当が求職活動を支援するための制度であるため、求職の申し込みをする前に内定が決まっている場合は、支援の必要がないと判断されるためです。

受給資格決定日以降に内定を得て、再就職した場合にのみ、再就職手当の受給資格が発生します。

この点に注意して、求職活動を行う必要があります。

再就職手当の申請方法と必要書類

再就職手当の申請は、早期の再就職を支援する重要なステップです。

必要な書類を揃え、期限内に申請することで、スムーズな受給につながります。

ハローワークで申請書受取

再就職手当の申請は、まずハローワークで申請書を受け取ることから始まります。

申請書はハローワークの窓口で直接受け取るか、インターネットからダウンロードすることも可能です。

必要書類の準備

申請には、いくつかの書類を準備する必要があります。

以下は主な必要書類の一覧です。

書類名	概要
再就職手当支給申請書	ハローワークで配布、またはダウンロード
雇用保険受給資格者証	ハローワークから交付される
採用証明書	再就職先から発行される
身分証明書	運転免許証、マイナンバーカードなど
印鑑	シャチハタ不可

ハローワークへ提出

必要書類が準備できたら、ハローワークに提出します。

提出は原則として本人が行う必要がありますが、やむを得ない理由がある場合は代理人による提出も可能です。

早期再就職実現のための再就職手当

再就職手当は、早期の再就職を経済的に支援する制度であり、受給条件を満たせば自己都合退職でも受給できます。

受給条件、手続き、経済的サポートについて、以下で詳しく解説します。

受給条件の確認

再就職手当を受給するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

主な条件は、7日間の待機期間の満了と、再就職日時点で失業手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていることです。

項目	内容
7日間の待機期間	ハローワークに求職の申し込み後、7日間の待機期間が完了している必要
支給残日数	再就職日時点で、失業手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っている必要
雇用見込み	再就職先で1年を超えて勤務することが確実である必要
離職理由との関係性	再就職先が、離職前の会社と資本関係や人事面で関係がないことが条件
過去3年以内の受給歴	過去3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受給していないことが条件
ハローワーク等の紹介	ハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって再就職が決まっている必要（離職理由によっては不要）
受給資格決定前の内定	受給資格決定日（最初にハローワークで求職の申し込みをした日）以前に、再就職先が内定していないことが条件

必要な手続きの実施

再就職手当を申請するには、ハローワークでの手続きが必要です。

まず、再就職後、ハローワークで「再就職手当支給申請書」を受け取り、必要事項を記入します。

手順	内容
1. ハローワークで申請書受取	再就職後、ハローワークで「再就職手当支給申請書」を受け取る
2. 必要書類の準備	雇用保険受給資格者証、採用証明書、再就職手当支給申請書などを用意
3. ハローワークへ提出	必要書類を揃えて、再就職日の翌日から1ヶ月以内にハローワークに提出

早期再就職の経済的サポート

再就職手当は、早期に再就職した方を経済的に支援する制度です。

支給額は、基本手当日額、支給残日数、給付率によって計算され、早期に再就職するほど有利になります。

再就職手当の計算式は以下の通りです。

再就職手当の受給額 ＝ 基本手当日額 × 支給残日数 × 給付率

自己都合退職でも再就職手当を受給できる可能性があるので、諦めずに条件を確認し、積極的に活用しましょう。

よくある質問（FAQ）

自己都合退職でも再就職手当はもらえますか？

自己都合で退職された場合でも、再就職手当の受給は可能です。

ただし、受給にはいくつかの条件があり、これらの条件をすべて満たす必要があります。

再就職手当をもらうための7つの条件とは何ですか？

再就職手当を受給するための主な条件は、7日間の待機期間満了、支給残日数が1/3以上、1年を超え雇用見込み、離職理由と再就職先の関係性、過去3年以内の受給歴がないこと、ハローワーク等の紹介、受給資格決定前の内定がないことです。

契約社員でも1年以上の雇用見込みがあれば再就職手当をもらえますか？

契約社員の場合でも、雇用契約書の内容や企業からの雇用継続に関する意思表示によって、1年以上の雇用見込みがあると判断されれば、再就職手当の受給資格が得られます。

ハローワークの紹介なしに再就職が決まった場合、再就職手当はもらえないのでしょうか？

自己都合退職の場合、ハローワークの紹介がなくても再就職手当を受給できる場合があります。

ただし、この場合、求職活動支援の対象から外れるため、一定の条件を満たす必要があります。

再就職手当の申請に必要な書類は何ですか？

再就職手当の申請には、再就職手当支給申請書、雇用保険受給資格者証、採用証明書、身分証明書、印鑑などが必要です。

再就職手当はいつもらえますか？

ハローワークへ申請後、審査を経て問題がなければ、通常1ヶ月程度で支給決定通知書が届き、その後1週間以内に指定口座に振り込まれます。

まとめ

再就職手当は、自己都合退職でも条件を満たせば受給できる制度であり、早期の再就職を経済的に支援します。

受給条件を満たしているか確認し、必要な手続きを行って、再就職手当を有効に活用しましょう。