雇用保険｜65歳以上の一時金受給と年金受給の条件とは？

雇用保険に加入している65歳以上の皆様、一時金や年金について詳しく知りたいと思いませんか？これらの制度は、老後の生活設計において非常に重要です。

本記事では、65歳以上の方が雇用保険の一時金を受給するための条件や、年金との関係について詳しく解説します。

65歳以上の方も雇用保険に加入できるようになった背景や、一時金受給に必要な条件、そして気になる一時金の金額について具体的に解説します。

これらの情報を理解することで、ご自身が受給対象となるかどうかを判断し、必要な手続きを進めることができるでしょう。

年金との関係についても詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

雇用保険、65歳以上の一時金受給条件

65歳以上の方が雇用保険の一時金を受け取るためには、高年齢求職者給付金という制度を活用することが重要です。

この給付金は、65歳以上の離職者が再就職を目指す際に、生活の安定を支援する目的で支給されます。

この記事では、65歳以上の雇用保険加入状況、一時金の受給条件、そして一時金の金額について解説します。

これらの情報を理解することで、ご自身が受給対象となるかどうかを判断し、必要な手続きを進めることが可能になります。

65歳以上の雇用保険加入状況

2017年1月1日の法改正により、65歳以上の方も雇用保険に加入できるようになりました。

これは、高年齢者も積極的に労働市場に参加できる社会を目指すための措置です。

雇用保険には、64歳以下の一般被保険者と、65歳以上の高年齢被保険者の区分があります。

65歳以上の方が雇用保険に加入するためには、以下の条件を満たす必要があります。

項目	内容
労働時間	週20時間以上
雇用見込み	31日以上の雇用見込みがあること
適用事業所	雇用保険適用事業所に雇用されていること

65歳以上の一時金受給条件

65歳以上の方が高年齢求職者給付金を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。

項目	内容
年齢	65歳以上で離職していること
雇用保険加入期間	離職日以前1年間に、雇用保険の被保険者期間が6ヶ月以上あること
求職活動	ハローワークで求職の申込みを行い、再就職の意思と能力があること

65歳以上の一時金額

高年齢求職者給付金の金額は、雇用保険の被保険者期間によって異なります。

項目	内容
1年未満	離職日直前の賃金日額の30日分
1年以上	離職日直前の賃金日額の50日分

高年齢求職者給付金は、一時金として支給されるため、年金との調整はありません。

老齢年金は雇用保険の給付によって支給停止されることはありません。

雇用保険の一時金を受け取ることで、65歳以上の方も安心して再就職活動に取り組むことができます。

雇用保険と年金受給の関連性

65歳以上の方が雇用保険の一時金（高年齢求職者給付金）と年金を受け取るには、それぞれの制度を理解し、適切な手続きを行うことが重要です。

高年齢求職者給付金は、年金との調整がないため、両方を受け取ることが可能です。

以下では、年金受給への影響、一時金と年金の併給、雇用保険料と年金保険料について解説します。

これらの情報を参考に、ご自身の状況に合わせた最適な選択をしてください。

年金受給への影響

高年齢求職者給付金は一時金として支給されるため、老齢年金の受給に影響はありません。

つまり、65歳以上の方が高年齢求職者給付金を受け取っても、年金の支給が停止されることはありません。

一時金と年金の併給

高年齢求職者給付金は、65歳以上の離職者が雇用保険の加入期間に応じて受け取れる一時金です。

この一時金は、老齢年金と同時に受給することが可能です。

つまり、年金を受け取りながら、高年齢求職者給付金も受け取ることができます。

項目	高年齢求職者給付金	老齢年金
受給資格	65歳以上の離職者、雇用保険加入期間が一定以上	保険料納付期間が一定以上
支給形態	一時金	定期的な年金
併給	可能	可能

雇用保険料と年金保険料

65歳以上の方も雇用保険に加入できるようになったことで、雇用保険料を納める必要があります。

ただし、年金保険料については、65歳以上になると厚生年金保険料の支払いは免除されます。

項目	雇用保険料	年金保険料（厚生年金）
65歳未満	必要	必要
65歳以上	必要	不要

65歳以上の一時金申請方法

65歳以上の方が雇用保険の一時金（高年齢求職者給付金）を申請するには、ハローワークでの手続きが不可欠です。

ハローワークでの手続き、必要な書類の準備、申請後の流れを把握しておくことが重要になります。

以下は、65歳以上の一時金申請方法の各見出しの概要です。

ハローワークでの手続き

ハローワークでは、高年齢求職者給付金の申請手続きを行います。

申請には、離職後なるべく速やかにハローワークへ行くことが大切です。

手続きは以下の流れで行います。

必要な書類

申請には、以下の書類が必要です。

書類に不備があると手続きが遅れる可能性があるため、事前に確認しましょう。

書類名	備考
離職票	会社から発行されます
雇用保険被保険者証	雇用保険に加入していたことを証明する書類
マイナンバー確認書類	マイナンバーカード、通知カード、マイナンバーが記載された住民票のいずれか
身元確認書類	運転免許証、パスポート、健康保険証などの本人確認ができる書類
本人名義の預金通帳	給付金の振込先となる本人名義の預金通帳
写真	6ヶ月以内に撮影した写真が必要な場合があります

申請後の流れ

申請後の流れは以下の通りです。

給付金の支給までには一定の期間がかかるため、スケジュールを把握しておきましょう。

65歳以上の一時金申請は、ハローワークでの手続き、必要な書類の準備、申請後の流れを理解することでスムーズに進めることができます。

よくある質問（FAQ）

65歳を過ぎて初めて雇用保険に加入した場合でも、一時金はもらえますか？

はい、65歳以上で初めて雇用保険に加入した場合でも、離職日以前1年間に雇用保険の被保険者期間が6ヶ月以上あれば、高年齢求職者給付金を受け取る資格があります。

一時金を受け取るために、ハローワークにはいつまでに申請すれば良いですか？

高年齢求職者給付金の申請は、離職日の翌日から1年以内に行う必要があります。

手続きが遅れると給付金を受け取れない場合があるので、早めにハローワークで手続きを進めましょう。

高年齢求職者給付金を受け取ると、年金は減額されますか？

高年齢求職者給付金は一時金として支給されるため、年金の受給額に影響はありません。

年金を受け取りながら、一時金も受け取ることができます。

雇用保険に加入していた期間が1年未満の場合、一時金はもらえないのでしょうか？

雇用保険の加入期間が1年未満でも、離職日直前の賃金日額の30日分の一時金を受け取ることができます。

加入期間が1年以上であれば、50日分の一時金が支給されます。

退職後、すぐに再就職する予定ですが、一時金はもらえますか？

高年齢求職者給付金は、再就職を希望している方が対象です。

退職後すぐに再就職する場合でも、ハローワークで求職の申し込みを行うことで、一時金を受け取ることができます。

65歳以上で雇用保険に加入している場合、雇用保険料は支払う必要がありますか？

はい、65歳以上の方も雇用保険に加入している場合、雇用保険料を支払う必要があります。

ただし、年金保険料（厚生年金）については、65歳以上になると支払いは免除されます。

まとめ

65歳以上で雇用保険に加入している方が一時金や年金を受け取るには、それぞれの制度を理解し、適切な手続きを行うことが大切です。

本記事を参考に、ハローワークで求職の申し込みを行い、高年齢求職者給付金の申請手続きを進めてみましょう。