失業保険｜期間はどれくらい？受給資格と給付日数【徹底解説】

退職後の生活を支える失業保険ですが、受給期間は個々の状況で異なり、いつまで給付されるのか不安に感じる方もいるでしょう。

年齢や雇用保険の加入期間、離職理由によって受給期間は大きく左右されるため、正確な情報を把握することが大切です。

失業保険の受給期間は、年齢や雇用保険の加入期間に応じて90日〜330日の間で変動します。

雇用保険の加入期間が長いほど、また離職時の年齢が高いほど、受給期間が長くなる傾向にあります。

ご自身の状況を把握し、計画的な求職活動を行うために、まずは受給期間の確認から始めましょう。

この記事でわかること

失業保険の受給期間｜基本情報と注意点

失業保険の受給期間は、個々の状況によって異なり、年齢、雇用保険の加入期間、離職理由によって大きく左右されるため、ご自身の状況を正確に把握することが重要です。

以下では、失業保険の受給期間を左右する要因、失業保険とは何か、早期の再就職支援について解説します。

それぞれの内容を強調しているため、ぜひ参考にしてください。

失業保険とは？受給要件の確認

失業保険は、雇用保険の加入者が離職した場合に、生活の安定と早期の再就職を支援するための給付金です。

受給には一定の要件があり、原則として、離職日以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上必要です。

ただし、倒産・解雇など会社都合による離職の場合は、離職日以前1年間に被保険者期間が6ヶ月以上あれば受給できる可能性があります。

受給期間を左右する要因

失業保険の受給期間は、主に年齢、雇用保険の加入期間、離職理由によって決定されます。

雇用保険の加入期間が長いほど、また離職時の年齢が高いほど、受給期間は長くなる傾向があります。

また、自己都合退職と会社都合退職では、受給開始までの待機期間や給付日数に違いがあります。

早期の再就職支援

失業保険は、早期の再就職を促進するための制度も充実しています。

例えば、再就職手当は、受給資格者が早期に安定した職業に就いた場合に支給される手当です。

また、ハローワークでは、職業訓練のあっせんや職業相談など、様々な再就職支援を行っています。

失業保険の受給期間や給付額を正確に把握するためには、ハローワークでご自身の状況を相談し、確認することが重要です。

年齢・雇用保険加入期間別の給付日数

29歳以下：90日〜150日

失業保険の給付日数は、再就職までの生活を支える重要な期間です。

29歳以下の場合、雇用保険の加入期間に応じて90日から150日の間で給付日数が決定されます。

29歳以下の受給日数について、詳細を以下にまとめました。

ご自身の加入期間を確認し、計画的な求職活動を行いましょう。

雇用保険加入期間	給付日数
1年未満	90日
1年以上3年未満	90日
3年以上5年未満	120日
5年以上10年未満	150日

30〜44歳：90日〜240日

30歳から44歳の方にとって、失業保険は再就職活動を支えるセーフティネットです。

この年齢層では、雇用保険の加入期間に応じて給付日数が90日から240日の間で変動します。

ご自身の雇用保険加入期間を把握し、最適な再就職プランを立てることが大切です。

以下に、給付日数の詳細を示します。

雇用保険加入期間	給付日数
1年未満	90日
1年以上5年未満	90日
5年以上10年未満	180日
10年以上20年未満	240日

45〜59歳：90日〜330日

45歳から59歳は、キャリアの転換期を迎える方も多いでしょう。

失業保険は、そのような方々の再挑戦を支える重要な役割を果たします。

この年齢層では、雇用保険の加入期間に応じて給付日数が90日から330日の間で大きく変動します。

雇用保険の加入期間が長いほど、給付日数も長くなるため、これまでのキャリアを活かしつつ、じっくりと次のステップを検討できます。

雇用保険加入期間	給付日数
1年未満	90日
1年以上5年未満	180日
5年以上10年未満	240日
10年以上20年未満	270日
20年以上	330日

60〜64歳：90日〜150日

60歳から64歳で離職された場合、失業保険は老後の生活設計を考える上で重要な支えとなります。

この年齢層では、雇用保険の加入期間に応じて給付日数が90日から150日の間で決定されます。

定年退職後の再就職や、新しい働き方を模索する期間を安心して過ごすために、給付日数をしっかりと確認しておきましょう。

雇用保険加入期間	給付日数
1年未満	90日
1年以上5年未満	90日
5年以上10年未満	120日
10年以上20年未満	150日

受給期間中の注意点と再就職支援

失業保険の受給期間中は、定められたルールを守り、積極的に再就職活動を行うことが重要です。

ここでは、4週間に1度の認定日、求職活動の注意点、再就職手当について解説します。

各項目の内容を理解し、スムーズな受給と早期の再就職につなげましょう。

4週間に1度の認定日

認定日とは、失業状態の確認や求職活動状況の報告を行うために、原則4週間に1度ハローワークへ行く日を指します。

認定日に必要な持ち物

持ち物	内容
雇用保険受給資格者証	ハローワークで受給資格決定時に交付されます。
失業認定申告書	認定日にハローワークで配布されます。
印鑑	訂正印として使用する場合があります。
求職活動を証明するもの（ハローワークカードなど）	求職活動の内容を証明できる書類（例: 面接を受けた企業の名前がわかるもの、セミナー受講証明書など）。

認定日に必要な持ち物を忘れると、失業の認定が受けられず、失業保険が支給されないケースがあるため注意が必要です。

積極的に求職活動を行う

失業保険の受給期間中は、積極的に再就職に向けて活動しなければなりません。

求職活動実績になるもの

求職活動の種類	内容
求人への応募	ハローワークや求人サイトなどを利用して、企業の求人に応募すること。
ハローワークでの職業相談・職業紹介	ハローワークの窓口で、求職に関する相談や求人情報の提供を受けること。
ハローワーク等が実施するセミナー・講習会への参加	ハローワークが主催する、就職支援セミナーや職業訓練などに参加すること。
民間機関の職業相談・職業紹介	民間の転職エージェントや人材紹介会社などを利用して、求職に関する相談や求人情報の提供を受けること（許可・届出のある機関に限る）。
企業説明会、合同説明会等への参加	企業の担当者から直接話を聞いたり、企業情報を収集したりすること。
資格試験の受験	職業に直結する資格を取得するための試験を受験すること（事前にハローワークへの相談が必要）。

求職活動の回数は、原則として3ヶ月に2回以上が必要です。

しかし、初回認定日からの期間が短い場合は、1回以上の求職活動で認められるケースもあります。

再就職手当で早期の再就職を応援

再就職手当とは、失業保険の受給資格がある人が、早期に安定した職業に就いた場合に支給される手当です。

早期の再就職を支援し、よりスムーズな社会復帰を促すことを目的としています。

再就職手当の主な支給要件

支給要件	内容
支給残日数	支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上であること。
安定した職業への就職	1年を超えて勤務することが見込まれる安定した職業に就いたこと。
待期期間満了後の就職	待期期間（7日間）満了後に就職したこと。
過去3年以内に再就職手当または常用就職支度手当を受給していないこと	過去3年以内に、再就職手当または常用就職支度手当を受給していないこと。
離職前の事業主に再雇用されたものではないこと	離職前の事業主に再び雇用されたものではないこと（関連会社への就職も含む）。
受給資格決定日から1ヶ月間の早期再就職支援対象者の場合	受給資格決定日から1ヶ月間は、ハローワークまたは許可のある職業紹介事業者の紹介によって就職したものであること。

再就職手当の支給額は、基本手当日額に残りの支給日数と一定の割合をかけた金額で計算されます。

再就職が決まったら、忘れずにハローワークで手続きを行いましょう。

よくある質問（FAQ）

失業保険は退職したら誰でも受給できますか？

いいえ、失業保険は退職した方すべてが受給できるものではありません。

受給するためには、雇用保険の加入期間や離職理由など、いくつかの要件を満たす必要があります。

失業保険の受給期間はどのように決まりますか？

失業保険の受給期間は、年齢、雇用保険の加入期間、そして離職理由によって異なります。

これらの要素が組み合わさり、個々の受給期間が決定されます。

受給期間中にアルバイトをすることは可能ですか？

はい、失業保険の受給期間中でもアルバイトは可能です。

しかし、労働時間や収入によっては、失業保険の減額や支給停止となるケースがあるので注意が必要です。

受給期間を延長できるケースはありますか？

病気やケガ、妊娠・出産・育児など、やむを得ない理由により求職活動ができない場合は、受給期間の延長が認められる可能性があります。

失業保険の申請に必要な書類は何ですか？

失業保険の申請には、離職票、個人番号確認書類、身元確認書類、写真、本人名義の預金通帳などが必要です。

再就職が決まった場合、失業保険はどうなりますか？

再就職が決まった場合、失業保険の受給は終了します。

ただし、早期に再就職が決まった場合は、再就職手当が支給される可能性があります。