クラピアとは認知度は今ひとつかもしれませんが近年人気で実は全国でかなり植えられている雑草対策の植物です。芝生のような景観を持ちますが芝生とは違ってクラピアは花を咲かせるのでかわいらしいお庭を演出できます。そして雑草予防になる注目のグランドカバーです。
それではクラピアってどんな植物でどんな特性を持っているのか、そしてクラピアを植えていると虫がつくのか、などについて調べてみたいと思います。
※グランドカバーとは 雑草を抑えることが主な目的になりますが、野菜の間に植えて土壌の跳ねを防止することを目的に植えられたりもします。グランドカバーに使われる植物は「グランドカバープランツ」といわれ「地被植物」や「下草」とも呼ばれます。背丈は低く横に広がるタイプのものを指すことが多いと言われます。芝桜、クリーピングタイム、クローバーなどがあります。
クラピアってどんな植物?
クラピアとは在来種であるイワダレソウが品種改良された植物です。宇都宮大学の倉持仁志先生によって生み出されました。
クラピアは品種改良を繰り返しており、順番としては
ヒメワレダイソウ→S1→K5→K7→K3という順番で進化してきました。K3が一番新しい品種になります。
<K5>
ヒメワレダイソウを改良して「S1」という品種ができそれを改良したものが「K5」になります。薄いピンク色の小さな花が咲き、緑の期間が一番長く続きます。草丈は低めです。耐寒性、耐病性にも優れていて生育速度が早いので少し放置しておくとどんどん広がってしまいます。繁殖しすぎていると思ったら早めのカットが必要になります。
<K7>
白色の小さな花を咲かせますが花数は少なめです。耐病性にも優れていて成長も早いです。草丈は低いので刈り込みの回数も減り見た目もすっきりします。どのクラピアにするか迷った時にはこれがおすすめの品種になります。
<K3>
2021年に登場した新品種。丸い葉ときれいなピンク色の花が特徴で花数は多めです。草丈が高めですが丸く大きめな葉をつけ厚い層を形成するため防草に適しています。生育は遅めで耐病性もあり、よりよいクラピアを目指して品種改良された最新の品種になります。
グランドカバーの中から選ばれる理由
クラピアが数多くのグランドカバーの中から選ばれる理由としては
- 成長が早い
- 雑草予防になる
- 刈り込みなどの管理が楽
- 多年草で寿命が長い
- 犬が食べても大丈夫
などとなりますが、それぞれについて解説していきます。
成長が早い
大きな特徴の1つに成長速度が速いということがあります。生育期(5月から8月)では芝生のおよそ10倍の速さで広がり、約2~3ヶ月で美しいグリーンカーペットが広がります。そして5月から8月にかけてはグリーンカーペット状になったところにかわいらしい花も咲き、フラワーカーペットにすることもできそうですね。
雑草予防になる
背丈は低く匍匐性で葉っぱが幾重にも重なって生えるため雑草の種が地面に落ちにくくなります。そのため発芽もしにくくなり雑草予防効果に優れています。さらに雑草を予防したい場合はクラピア専用の防草シートもあるそうです。
刈り込みなどの管理が楽
クラピアは年に1,2回の刈り込みが必要です。常にグリーンカーペットを保ちたい場合は月に1度ぐらい行うと葉が小さく密集した状態に保てます。この場合は花のつぼみも定期的に刈り取ってしまうので花は咲かないかもしれません。
刈り込む時期をもう少し開けると花のつぼみがつき花を咲かせることもでき、全体的に葉っぱが大きくそだちます。刈り込みの期間を変えることで自分好みの状態に保てるということですね。
クラピアは多年草
平均気温が10度以下になると休眠して茶色になり枯れたように見えますが、翌春にはまた芽吹いて花を咲かせます。芝より休眠する期間が短くて、より長く緑の期間を楽しむことができます。
ペットにも優しい
クラピアなどのグランドカバーを植えようと思っている方の中には犬を飼っていてお庭で遊ばせたいと思っている方もいるのではないでしょうか?クラピアの原種であるイワダレソウは馬が食べている地域もあったりするそうなので犬が食べても特に問題はないそうです。ちなみに芝生、クローバー、ダイカンドラなどをグランドカバーにした場合も特に問題はなくワンちゃんにとっても安心といえるでしょう。
クラピアには虫がつく?
クラピア自体に虫がわいたりすることはありませんが、クラピアを植えたことでできる葉と葉の隙間や日陰に虫が住み着いたりすることはあると思います。
日陰に集まって来やすい虫としては
- ダンゴムシ
- ナメクジ
- カマキリ
- オンブバッタ
- ミツバチ
- コガネムシ
などがあります。ミツバチは花によってくるので、クラピアの花を咲かせないという方法もあります、そのほかの虫たちはクラピアを植えていない家にもいる虫たちばかりですのでクラピアを植えたからといって特別に虫が増えたりするわけではなさそうです。
クラピアの手入れをして、それぞれの虫の駆除方法で対応していくしかなさそうです。
まとめ
クラピアは成長の早い丈夫な植物なので初心者にも育てられます。雑草予防になりきれいなグリーンカーペットやフラワーカーぺットを作ることができます。また多年草なので一度植えておくと何年も緑の状態を保ってくれてコスパにもいいと言えます。
普段お家に植えている草花と同じような虫がつくことはありますので、それぞれの虫に応じた対応をしていく事でクラピアを楽しめると思います。お庭のグリーンカーペット作ってみてください。